令和6年度 SSH特別講演会
令和6年度 SSH特別講演会
対象 全校生徒 令和6年9月30日(月) 大宮北高 体育館 大アリーナ
【演題】発光生物の不思議とその科学
【講師】大場 裕一 教授 中部大学 応用生物学部環境生物科学科
令和6年9月30日(月) 本校大アリーナに於いて、中部大学から大場 裕一先生をお招きして「発光生物の不思議とその科学」という演題で講演していただきました。
講演の前半は発光生物についての科学的な説明でした。日本は古くからホタルを文化として取り入れているというお話しから始まり、発光は反射や蛍光とは異なり人間が見ることが出来る光を自ら発すること、ホタルの光はⅠ億年前から光っていたこと、酵素と基質の化学反応で光ること、ATPがAMPに変換されるときに光ること等を、具体例をあげながらわかりやすく解説してくださいました。後半は我々が暮らす さいたま市 の近くで実際に見られる発光生物を紹介してくださいました。本校の校内にも発光生物を発見できるか可能性が高いということを伺い来年度の課題研究でチャレンジする生徒が出てきた欲しいと思いました。以上のような内容で90分の講演があっという間に感じるほどのお話しでした。30分間の質疑応答の時間では、生徒からの質問は途切れるがことなく、その一つ一つに丁寧に回答してくださり充実した内容でした。最後にお礼の言葉を 生徒会長(普通科2年)が伝え、大場先生に花束を贈呈して講演会を締めくくりました。
以下は生徒の振り返りです。
・発光生物といえば、ホタルイカや蛍ぐらいしか知らなかったけど、ミミズやキノコまで発光するということにとても衝撃を受けた。また、ミミズに関しては割とすぐ近くにいて、高校にも時期によっては出るかもしれないと聞き、探してみたいと思った。生き物によって、光り方や必要な物質が違うことにも興味が湧いた。(理数科1年)
・臨海フィールドワークで実際にウミホタルを見て、なぜ光るんだろうと思っていたので、今回の講義でその疑問が解けてよかったです。最初は普段あまり接することがないことだと思ったけれど、身の回りにいる生物やそれに関係していることで聞いていて楽しかったです。(普通科1年)
・発光生物がどのような原理で光るのか、また日本にいる様々な発光生物について聞くことができました。先生の実体験や様々な発見も楽しく聞くことができました。お話によると、家の近くでも発光生物が見つけられるそうなので、家の庭でも探してみたいです。しかし、一つ疑問に思ったのが、可視光線を発する生物が多く見つかっているけれど、不可視光線を発する生物がいるのかどうかです。興味を持ったので、そういったことも少し調べておきたいです。(理数科2年)
・講演会を通して、私たちが考えたことのないような発想がすごいなと思いました。私も、気になったことにひたむきに調べ、考えていけるように頑張りたいです。(普通科2年)
・光で暖色のイメージが強かったが、青色の光を放つことに興味を持った。また、ホタルはATPを必須とするが、海ほたるはATPを使わずに光を放つことができる事を知ってとても驚いた。また、ATPと酸素を使うのは想像できるが、マグネシウムイオンを使うのはなぜだろうと思った。過去三年の公演で1番興味遠持ったし、話の引き付けがうまくてすごく面白かった!!(理数科3年)
・木など実際光るとは考えられないことが光るなんてと、驚きを得ることができました。理論の話なった時は私は生物や有機化学を履修していないため理解できなかったのですがそれでも発表に興味を持たせることができることにも感動しました。(普通科3年)
文責 大塚寿