校長メッセージ 2023.11.24

文武両道と文武共鳴

【校長メッセージ】文武両道と文武共鳴

 

『文武両道』の「文」は学問を、「武」は武道を表し、この両方に優れていることを『文武両道』と言います。この「文」と「武」の言葉は、日本の中世からあったようで、四字熟語としては、戦国時代から江戸時代にかけて広まったようです。

特に近年では、「文」は勉強、「武」はスポーツ・文化活動と広く認識されています。一般的に学校においても、どちらも一生懸命に本気で取り組むことの重要性が説かれています。私もそう思っている一人です。ただ、それが試験や模試、各種大会、コンクールなどで自分以外の誰かと競うわけですが、皆さんがその結果や優劣だけを振り返るとしたならば、それはもったいないと感じます。

そこで、振り返る視点として、結果に至るまでのプロセスに着目してはいかがでしょうか。部活動などに入っている皆さんは様々なことを考え、取り組んでいると思います。具体的には、戦術やフォーム、当日の天気や自分の調子、食事メニューが及ぼす影響、同じチームや相手チームの特徴の把握、当日のグランドやコートの状態、人の発言による心理的影響、道具の状態、試合までのウォーミングアップやルーティンなど、数多くのことを意識的に、または無意識的に考えながらプレーやパフォーマンスしています。このような自らの学びは、勉強の「文」と、スポーツ・文化活動の「武」が、互いに影響を及ぼし合い、相乗効果を生む『文武共鳴』(造語)になると思います。

最後に、勉強とスポーツ・文化活動のお互いを高め合えるようにするには、基本的な態度として、「どちらもやらされている感をもたない」ことだと考えます。自分自身の成長のために自ら課題を設定しクリアーしていく、主体的なマインドセットが大切ではないでしょうか。それは何より楽しく充実した学びにつながるはずです。

貴重な中学・高校時代を大切に過ごして、自らの成長につなげてもらえれば幸いです。

 

 

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