JAXAタンパク質結晶化実験プログラム タンパク質結晶のX線回析を実施編
JAXAの研究施設を利用して生徒が作成したタンパク質結晶のX線回析を実施
JAXA筑波宇宙センター、岩手医科大学、日本科学未来館の指導とサポート受け進めて来た「JAXAタンパク質結晶化実験プログラム」もいよいよ終盤を迎え、11月2日(金)生徒が作成したタンパク質結晶をJAXA筑波宇宙センターに持ち込み、X線回析をおこないました。
このプログラムには23名の生徒が参加し、午前中は高エネルギー加速器研究機構:KEKのフォトンファクトリーを訪れ世界最先端の放射光施設を見学させていただきました。KEKでは通常一般には公開されていない施設内部まで入れていただき、X構造解析の最先端の機器を用いてどのように行われているのか詳しく説明していただきました。
そして、午後はJAXA筑波宇宙センターに移動し、国際宇宙ステーション「きぼう」で高品質タンパク質結晶生成実験プロジェクトを進めている研究者の方々から、宇宙でタンパク質の結晶を作成する意義、実際に宇宙でどのような装置を使ってタンパク質結晶を生成しているのか詳しく説明していただきました。
また、生徒が作成したタンパク質結晶のX線回析データを使って、タンパク質の結晶構造をシミュレーションする方法も詳しく教えていただきました。
このプログラムは数カ月間に渡るタンパク質結晶のプロセス、そして、最先端の機器を利用したX線構造回析など通常高校で経験することができない実験や見学、研修を通して、生徒の科学に対する興味や関心を引き出すことができたのではないかと思います。