福島復興探究学 経済産業省による出前授業を実施しました
本校では1年生全生徒を対象に、東日本大震災における福島県沿岸部の現状と課題について学ぶ「福島復興探究学」を行っています。今年度は以下の日程で学習を行ってきました。
【学習内容と日程】
10月 テーブルディベート「エネルギーMIX」
11月 福島の現状と課題についての講義、大学模擬講義 放射性物質の吸着繊維について
これらの学習を経て、1,2年生の希望者20名が、1月に1泊2日で福島県浜通り地方へフィールドワークに行きます。
今回は、フィールドワーク参加者を対象に経済産業省の方をお招きして出前授業を実施していただきました。
【講義内容】
①震災当時の状況について
②福島復興への取組(廃炉について)
③ALPS処理水の取扱いについて
④福島第一廃炉国際フォーラムにおける福島県内の高校生によるプレゼンテーション動画
についてでした。
経済産業省による出前授業は、今まで福島県内の学校でしか実施した例がありません。今回の大宮北高校での出前授業は福島県外の学校として初の試みでした。
現在、ニュース等でも報道されているALPS処理水(トリチウム処理水)の海洋放出についてや、それに伴う風評被害についての経済産業省の見解や対策の話は特に興味深いものでした。
授業後は生徒から経済産業省の担当者へ積極的に質問する様子が見られました。中でも、「風評は起こるものとして対策するべきではないか」「私たちは今回のように福島の問題について知る機会がある。大人の方が知らないのではないか」といった生徒の質問には、私たちも考えさせられるものがありました。被災地の問題について関心を持ち、自ら情報を得ようとすることが大事です。参加した生徒たちにとって、被災地の課題について問題意識を持つ良い機会となりました。
【生徒の感想】
・なかなか聞くことのできない立場からの話だったので、とても有意義な時間を過ごせました。あくまでも”政府”からの話だなというのは、質問の受け答えの時に実感しましたが、福島に関する現状をしっかりと聞くことができたので、よかったです。こういった出前授業は、興味を持つ一つの要因となりうると思っているので、これからも是非出前授業をやってほしいと感じました。
・講師の方が変わると視点が変わって、また違う見方をすることができたので出前授業を受けられて良かったなと思いました。正しい、新しい情報を多くの人(特に大人の人)に知ってもらう為に広告を利用していることは知らなかったので驚きました。風評被害を解決するためには情報を発信するだけでなく発信した情報を消費者が得ないと意味が無いので中々解決しないのかなと思いました。
・今回の講義を受けて改めて風評被害の影響の大きさがわかりました。また、正しい情報を吟味し判断するというスキルが大切であると思いました。また、この問題を多くの人に知ってもらう事が大切だと思いました。